太田あり紗先生に描いていただいた本展覧会のメインビジュアルである。実は同一コンセプトでかなり早い段階で別の方にお願いしていたのだけれど、完成予定が11月と言われてしまい10/8～10の展覧会には絶望的に間に合わないということがわかった。しかし、私が気にせずそのままゴーサインを出したせいでメインビジュアルが完全に間に合わない事態になってしまった。私のオーダーが全部悪いのだけれど無いものは無い。無いので改めて作られねばならない。そこで太田あり紗先生にお願いしたところ気前良く引き受けていただいた。元ネタありのコラージュ作品だが出来がいいので「飯島さん、凄い部屋に住んでますね」とか「これ写真ですか？」などと度々言われた。そんなわけあるかい。

　コレクターの傲慢と幸福が一枚にまとまった至極の逸品である。短納期でよくぞここまで作ってくれた。成金然とした部屋にずらずらと作品を並べるという私のラフアイデアから、もっとイヤらしい感じになるかと思ったのに上品にまとめていただけた。モデルとなっている私の上品さのお陰というのもあるだろうがそれでもいい仕事だ。ちなみにコレクション展でメインのDMはこの絵を使っていたけれど、実はその他に5種類のDMあった。3日しか展示が無いのに、しかもそのうちの1つは展覧会後に完成した。飯島は時間の概念が崩壊している。